「取引先との会食のためにカードローンを利用した」「キャッシングしたお金で備品を購入した」カードローンで借りたお金を仕事に使う時はありますよね。
そういった時に、カードローンの利息は経費として落とせるのでしょうか。
結論から言うと仕事に掛かる費用のためにカードローンを利用した場合は、利息も経費として計上できます。
このページではカードローンの利息が経費になるケース・ならないケースを解説していきます。
また、実際にカードローンの利息を経費として計上する流れも紹介するのでそちらもチェックしておきましょう!
カードローンの利息が経費になるケース
最初に説明したとおり、カードローンの利息は全て経費として計上できるわけではありません。
カードローンの利息が経費として計上できるケースとしては、以下などが挙げられます。
- カードローンの借入金で事業の設備を購入した
- カードローンの借入金で備品を購入した
- カードローンの借入金で事業所の家賃や光熱費を払った
- カードローンの借入金で出張にいった
詳しくは次から見ていきましょう。
カードローンの借入金で事業の設備を購入した
以下などのカードローンの借入金で事業者や事務所の設備を購入した場合は、カードローンの利息が経費として計上できます。
- 事務所のエアコンの購入
- 顧客用の椅子やテーブルの購入
- 事務員が利用するPCの修理
そのためカードローンの借入金で事業用の設備を購入した際には、しっかりと記録を取っておきましょう!
カードローンの借入金で備品を購入した
以下などのカードローンの借入金で事業用の備品を購入した場合は、カードローンの利息が経費として計上できます。
- 書類を収納するファイルの購入
- サインする際のペンの購入
- 業務で使用する機械の充電器の購入
カードローンの借入金で事業用の備品を購入した際には、細かいものもしっかりと記録を取っておくことをおすすめします。
カードローンの借入金で事業所の家賃や光熱費を払った
カードローンの借入金で事業所や倉庫などの家賃、光熱費などの維持費用を払った場合は、カードローンの利息が経費として計上できます。
ただしランニングコストを借入金でまかなうのはおすすめできません。
毎月必ずかかるお金を捻出するためにカードローンを利用している場合は、お金の使い方を見直した方が良いでしょう。
カードローンの借入金で出張にいった
以下などのカードローンの借入金で出張した場合は、カードローンの利息が経費として計上できます。
- 出張のための交通費
- 出張先での宿泊費
そのためカードローンの借入金で出張した際には、しっかりと記録を取っておきましょう!
カードローンの利息が経費にならないケース
カードローンの利息が経費にならないケースとしては、以下などが挙げられます。
- カードローンの借入金を自宅の家賃にあてた
- カードローンの借入金で友人たちと食事をした
- カードローンの借入金で旅行にいった
詳しくは次から見ていきましょう。
カードローンの借入金を自宅の家賃にあてた
カードローンの借入金で自宅の家賃や水道光熱費を払った場合は、カードローンの利息を経費として計上できません。
事業ではなくプライベートで利用したお金は、経費にならないと覚えておきましょう。
ただし自宅を事務所として利用している場合は生活空間と事務所との按分で、経費にできます。
例えば自宅の5分の1を事務所として利用している場合は、家賃や水道光熱費の5分の1までを経費として計上できます。
つまり家賃や水道光熱費が10万円であれば5分の1である2万円が経費になり、カードローンで借りた2万円とその利息が計上できるのです。
そのため自宅を事務所として利用している場合は、生活空間と事務所の割合を出しておくことをおすすめします。
カードローンの借入金で友人たちと食事をした
カードローンの借入金で仕事とは関係がない友人たちと食事にいった場合は、カードローンの利息を経費として計上できません。
ただし、その場で仕事がないか聞くなどの営業活動があれば食事にかかった費用は経費として認められます。
そのため友人との食事をする際にも領収書などは保管しておくことをおすすめします。
カードローンの借入金で旅行にいった
カードローンの借入金で仕事とは関係がないプライベートの旅行にいった場合は、カードローンの利息を経費として計上できません。
ただし旅行中に仕事の取材をする、出張ついでに旅行するなどであれば、日程の割合などで一部が経費として認められます。
そのため仕事とプライベートの旅行を同時におこなう際には、しっかりと日程や所要時間を確認しておきましょう!
カードローンの利息を経費として計上する流れ
これまでカードローンの利息を経費として計上できるケース・計上できないケースをまとめてきました。
ここからは実際にカードローンの利息を計上する流れについて解説していきます。
カードローンの利息を計上する際は以下の流れに従って確定申告をしましょう。
- ①カードローンの利息を記帳する
- ②カードローンの利息を利子割引料として計上する
詳しくは次から見ていきましょう。
①カードローンの利息を記帳する
まずはカードローンの借入金を仕分け・記帳しましょう。
例えば事業資金として15万円をカードローンで借りて利息が2000円の場合、仕訳は以下のとおりになります。
【借入時の仕訳】
貸方 | 借方 |
---|---|
現金・普通預金 150000 | 短期借入金 150000 |
【カードローンの利息を経費として計上する際の仕訳】
貸方 | 借方 |
---|---|
現金・普通預金 150000 | 短期借入金 152000(元金15万円+利息2000円) |
支払利息 2000 | – |
ただしカードローンの利息を経費として計上する際は、カードローンの借入金を完済して利息を確定させる必要があります。
確定申告をするまでに、事業のために借りたカードローンを完済しておきましょう!
②カードローンの利息を利子割引料として計上する
カードローンの利息を記帳したら確定申告の際に利子割引料として計上しましょう。
これでカードローンの利息を経費として計上する流は以上です。
なお、カードローンの利息などの利子割引料は消費税の課税対象にならない点を覚えておきましょう。
カードローンの利息は経費にできる!経費にできるものを知っておこう!
このページではカードローンの利息を経費として計上できるケース・できないケースや、実際に利息を経費として計上する流れを解説してきました。
基本的に経費として計上できるのは仕事に関わる費用のみですが、仕事の場所や時間がプライベートと混ざっている場合は、一部を経費で落とせる可能性があります。
そのためプライベートでも積極的に仕事に結び付けて、できるだけ経費に落とせるように工夫しましょう!