教育ローンの審査基準は甘い?厳しい?どこに申し込むと通りやすい?

教育ローンはその名前の通り、教育にかかる費用をカバーするためのローンです。

教育においては何かとお金がかかりますが、そのお金を節約してしまうことには気が引けるという方もおられるのではないでしょうか。

そういった問題を解決してくれるのが教育ローンです。教育ローンは審査基準が甘いと言われることもあります。

実際のところはどうなのでしょうか。

それでは教育ローンの特徴や審査の基準などについて詳しく解説していきます。

教育ローンのおすすめは国と銀行どっち?金利・限度額・審査難易度を比較

審査の甘い教育ローン4選

教育ローンには様々な種類がありますが、その中でも特に審査が甘いとされる4つの教育ローンがあります。

それは国、ろうきん、楽天銀行、三菱UFJ銀行が用意している教育ローンです。それぞれ特徴が異なっているので、教育ローンを利用しようか悩んでいる方には特徴を比較検討してみるのが有効です。

各々の家庭に合った教育ローンを見つけることが出来れば大きな助けとなることでしょう。

初めて教育ローンを活用するという方はもちろん、兄や姉の時に利用していた教育ローンから他のものに変えようとしている方にも役立つ内容となっています。

国の教育ローン

日本国憲法では全ての国民が教育を受ける権利を有すると明言されています。

そのため、経済的な事情を理由として希望する教育を受けることが出来ないのは好ましい状況とは言えません。

そこで国は教育のための経済的な支援となる教育ローンを用意しています。日本政策金融公庫が行っている教育一般貸付がこれに当たります。

この教育一般貸付では最高で350万円までの貸付が可能となっており、金利は年間1.78%で固定されています。

この金利の低さはまさに特筆すべきポイントといえるでしょう。

経済的な事情や学力などの条件が教育ローンの中ではやや厳しめに設定されていることです。

やはり公の機関が用意しているローンなので審査は慎重に行われる傾向があります。

収入と借入のバランスをチェックされるのはどこのローンも同じですが、国のローンの場合はローンを利用する必要性があるかも重視して審査がなされます。

ろうきん教育ローン

ろうきん教育ローンは専用のローンカードを使用したカード型のローンとなっています。

全国のろうきんだけでなく、他の金融機関やコンビニのATMでも利用できるので非常に便利です。金利は変動金利を採用していて、基本的には年間2%前後となっています。

これも一般のローンと比較すると破格の低さです。

ろうきん教育ローンは柔軟な使い道が出来るという最大の特徴があります。

一般的な教育ローンは基本的に申し込みの際に伝えた方法にしか使うことは出来ません。

ろうきん教育ローンの場合は教育に関することなら何でも使用できる仕組みになっていて、進学先や塾が当初の予定と変わってしまっても問題はありません。

融資限度額は最大で1000万円となっており、会員組合員だとさらなる優遇を受けられるケースもあります。

楽天銀行教育ローン

楽天銀行では提携している大学と一般の大学の両方の教育ローンを用意しています。

楽天銀行教育ローンの大きな特徴となっているのがその利便性です。

楽天銀行ではカードローンなどの分野においてネット完結の申し込みに対応するなど、既に利便性の高さを発揮していますが、教育ローンにおいてもそれは採用されています。

500万円未満の借入れの場合はネットだけで完了できる可能性があります。

また、問い合わせを行うと最短で翌営業日から融資してもらえるといったサービス面の充実も大きな魅力です。

年利は3.9%となっているので教育ローンとしては平均的な水準ですが、サービスや利便性からするとお得さを十分に感じられるのではないでしょうか。

楽天銀行カードローンで既に返済の実績を積んでいる場合は審査に有利となる可能性があります。

三菱UFJ銀行「ネットDE教育ローン」

三菱UFJ銀行の「ネットDE教育ローン」はその名前からも分かる通り、ほとんどの手続きをネットで行うことが出来る教育ローンとなっています。

1つの大きなメリットになっているのが事前審査の仕組みを採用していることです。

事前審査に申し込みを行うと最短で即日での回答をもらうことが出来ます。

事前審査と本審査の結果が異なることは少なく、事前審査の結果が悪かった場合はすぐに他の教育ローンに切り替えればいいので時間のロスが少なくなります。

教育ローンを利用しているときはなるべく早く決めたいというケースも多いので、時間のロスを減らせることは魅力です。

年間の金利自体は3.975%と平均的ですが、繰り上げ返済は無料となるサービスが実施されています。

これまでに三井UFJ銀行のローンを利用し完済した経験を持つ方は審査に有利となります。

教育ローンの審査はそこまで厳しくはない

教育ローンにおいてはその用途や学力なども審査の対象となることがあるので、審査が厳しいと勘違いされることもありますが決してそんなことはありません。

用途や学力はあくまで確認材料となっていて、審査を厳しくする要素として扱われているわけではないからです。

むしろ教育ローンの審査は厳しくない部類に含まれます。

教育ローン自体が教育のための支援という側面を持っています。

もちろん、返済は必要となるので完全なる支援というわけではありませんが、幅広い方が希望通りの教育を受けられるように審査はある程度易しく、金利は低めになっていることが多いです。

フリーローンと違って借入目的がはっきりしている

教育ローンは教育費のためのローンであり、フリーローンとは違って借入目的がはっきりしています。

借入の目的がはっきりしていないローンの場合はローン会社から見て貸したお金が何に使われるか、どのくらいの頻度で使われるか予想が出来ません。

必然的にローン会社側のリスクが高くなるので審査を厳しめに行うケースが多いです。しかし、教育ローンの場合は教育費に使うことが確定しており、そのタイミングも金額もローン会社の想定内となります。

そのため、リスクは基本的に低くなっていて審査を厳しくしなくても大丈夫ということです。

使い道が固定されているので審査が厳しくないという点では自動車ローンなどと共通していますが、教育ローンの方が一層審査が易しめというケースも多くなっています。

融資は一度きりで後は返済を継続する仕組み

カードローンやフリーローンの場合は限度額の範囲内であれば何度でも借入れを行うことが出来ます。

これは便利な特徴である反面、借りすぎてしまうというリスクを孕んでいます。

一方で教育ローンの場合は融資を一度受けたらもう借り入れることが出来ず、後は返済するのみとなります。

この仕組みになっているため、利用者が借りすぎてしまう恐れはありません。ローン会社としては低リスクで融資出来ることになります。

そのことも審査がそれほど厳しくない理由の1つとなっています。

また、返済は基本的に少しずつ時間をかけて行う仕組みになっていることが多く、年収などがそこまで高額である必要がないこともリスクを抑える要因といえるでしょう。

教育ローンの審査に落ちる人の特徴

教育ローンの審査がそこまで厳しくないと言っても、絶対に通るということではありません。

様々な理由で審査に落ちてしまうこともあります。例えば各教育ローンではホームページなどで申し込みの条件を提示しています。

その条件を満たしていない状態で申し込んでしまうと必然的に審査に落ちることになります。

稀に条件を満たしていなくても例外的に融資が認められるケースもありますが、そのようなことはほとんど期待できないと考えておきましょう。

まずは申し込みの条件をよく読み、満たしていない部分がある場合は満たした状態で申し込めるようにすることが大切です。

過去に金融事故を起こして信用情報がキズ付いている

過去に金融事故を起こしたことにより信用情報に傷がついているという場合は審査に落ちてしまう可能性がかなり高くなります。

これはいわゆるブラックリスト入りの状態であり、ほとんどのローン会社はその方の信用情報を確認するのでバレてしまいます。

信用情報に傷があるということはその人物にお金を貸しても帰ってこない可能性があるということなので、その状態で審査をクリアするのは困難といえるでしょう。

信用情報の傷は基本的に1年から5年の間に帳消しとなります。金融事故の程度が重ければ重いほど帳消しとなるまでに時間がかかります。

信用情報に傷があると自覚している場合はその情報が消去されるまではお金を借りられない可能性が高いと考えておきましょう。

CICのホームページ上では自分の信用情報にキズがついているかを確認することが出来ます。

教育ローン以外の他社借入が多い

ローン会社は申込者のローン総額をチェックします。ローン総額が多いと返済が難しくなっていくのは明白であるからです。

教育ローン以外にも他社への借入をたくさん行っている場合は審査に不利となってしまいます。

逆にいえば教育ローン以外の借入を一切していなかったり、していたとしても少額だったりした場合は審査に不利とはなりません。

もしも、たくさんの借入を様々な金融機関からしているという場合であればなるべく返済をしておくことが審査をクリアするためのコツです。

年収に対する借入額の比重が大きい

基本的にローンというものは毎月の月収から返済を行っていくものです。

そのため、収入と返済のバランスは非常に重要となります。

収入額の大半を返済額が占めるような状態になっているといずれ返済不能に陥る可能性があります。

そのため、年収に対する借入額の比重が大きいときにはローン会社の審査で厳しい判定が出てしまうかもしれません。

どのくらいの割合から厳しい判定になるかは教育ローンを提供する会社によって異なりますが、年収の3分の1を超える借入は難しいというケースが多いです。

その場合は借入の希望額を調整して審査に通りやすい状態を作っていきましょう。

複数の教育ローンへの同時申し込みをする

教育ローンを速やかに利用したいという場合に複数の教育ローンへと同時申し込みをするというケースがあります。

しかし、こういったことをしてしまうと審査に不利となってしまう恐れがあるので注意が必要です。

教育ローンを様々なところに申し込んでいるということはそれら全ての融資を受ける可能性があります。そうなると月々の返済額が跳ね上がってしまい、結果的に返済不能に陥るかもしれません。

ローン会社側としてはそういったリスクを鑑みて、複数のローンを同時に申し込んでいる方の審査を厳しくする傾向があります。

実際に申し込んだ全ての審査にクリアしたとしても、過剰借入に繋がってしまう恐れがあるので複数同時申し込みはしない方がよいといえるでしょう。

教育ローンの審査に落ちた!どう学費を工面すればいい?

教育費は基本的に振り込みのタイミングが決まっていることも多く、教育ローンを当てにしていてその審査に落ちてしまった場合には急いで他の手段を考える必要があります。

振り込み期限に間に合わず、学費などが足りなくて休学や退学になってしまっては大変です。

とはいうものの、学費を用意する手段は教育ローンだけではありません。他にもお金を用意する方法はたくさんあります。

とにかく期限までにお金を集めることが出来るように、可能な手段を尽くすことが大切です。

学費が足りるのと足りないのではその後の状況が大きく変わってきます。

支払い期限までにお金を自力で貯める

理想はやはり自力で貯めることでしょう。

もちろん、そんなことが出来るのであればそもそも苦労しないと言う方も多いかもしれません。

確かに学費には大きなお金が必要となります。その分を自力で、しかも期限までに貯めることは容易なことではありません。

しかし、様々な手段で収入を増やせるようにすれば、目標金額に届かなかったとしても大きな足しになります。

お金を借りることを検討する前に自力でどこまで対処できるかを考えておくことは非常に大切です。

自力で届かない部分を借りるというようにすれば、借入金額を減らすことが出来る可能性もあります。

すると後々の負担を減らすことも出来るというメリットも生まれます。支払期限は厳しいですが猶予できるケースもあります。

身内の人からお金を借りる

身内の人からお金を借りるというのも1つの方法です。

迷惑をかけてしまうことになるので出来れば選びたくない選択肢の1つですが、子供の学費が足りないという緊急事態において背に腹は代えられないともいえるでしょう。

身内から借りる場合は通常金融機関のように大きな利息は付かないはずなので、将来的な返済の負担は少なくなる可能性があります。

ただし、人間関係に少なからず影響を及ぼす恐れのある選択肢であることは頭に入れておきましょう。

借りた後に速やかに返済するだけでなく、書類などを作成して借りたことを証明できるようにするなど、誠意を見せることが重要となります。

カードローンの利用を検討する

カードローンは幅広い方々に門戸を開いているローンなので、教育ローンの審査に落ちてしまった方であってもカードローンであれば審査をクリアできる可能性があります。

カードローンは提供している金融機関が非常に多く、選択肢が多様であるというメリットがあります。

しかしながら教育ローンとは決定的に違うデメリットが存在することに注意が必要となります。それは金利の違いです。

教育ローンでは3%から4%の年利となっていることが多いですが、カードローンでは15%を超える年利を想定しておかなければなりません。

結果的に返済の負担が増えてしまうということです。学費などを全てカードローンで賄おうとしてしまうとかなり厳しい返済が待っています。

足りない分をカードローンでカバーするというイメージを持っておきましょう。

質屋を利用する

少しイレギュラーな方法ではありますが質屋を利用するという方法もあります。

フリーローンやカードローンが普及する前は質屋でお金を借りるというのはそれほど珍しくない選択肢でした。

現在ではお金を借りる方法が多種多様になっているので質屋を利用する方の割合は下がっていますが、まだまだ需要自体は存在します。

質屋の場合は高価なものを担保として用いることになるので、お金を借りられる可能性自体は高くなります。

ローン会社のように信用情報をチェックするということもあまりありません。もちろん、返済できなかった場合に高価な物が返ってこなくなることには注意しておきましょう。

いずれの手段をとるにしても計画的な借り入れが大切なのは確かです。

質屋は現在も様々なところに点在している他、ネットで営業をしているところもあります。

審査に通る現実的な金額を希望しよう

教育ローンに申し込む際の最も重要なことの1つは現実的な金額を希望するということです。

収入に見合った金額を希望すれば審査に通る可能性が高まります。また、返済を確実に行うという意味でも現実的な金額を希望することは大切です。

学費などには大きなお金が必要となることも少なくありません。その全てを教育ローンでカバーしようと思うと、現実的でない借入額を希望することになってしまう可能性があります。

あくまで自力で用意できる金額のうち、不足分を教育ローンで補うと考えれば、現実的な金額を希望することが出来るのではないでしょうか。

教育ローンはあくまで教育費の助けになるものであって、全教育費分を借りるためのものではないことを覚えておきましょう。

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